ぱぷりぃー の 「きあいパンチで いくよ!!」 〜緑黄色野菜のポケモンメモ2〜

シングル、ダブル、トリプル、ローテ、スペシャルの構築紹介がメインです。

【シングル】カントークラシック考察(環境認識とキャラランク)

3月に開催されるインターネット大会「カントークラシック」の考察です。

レギュレーションは、全国図鑑001〜149までのポケモンによる持ち物無しシングル6650。

キャラ格付け(2/18時点)

まずは格付け。同ランク内は左から評価順。
Sがトップメタ、Aまでが対策必須クラス、Bが単体として強く、Cはメタ要素など一芸に秀でるといった感じ。

S
A
B
C

めまぐるしく評価が変わるので週末には全然変わってる可能性もあります。
ボク自身、Twitterでの発言の変遷は新しい順に以下の通りです。

※ちなみに1番古いやつはヤドラン入れ忘れで、この頃はBくらいの評価。

レギュレーションによる環境前提

では、今大会の環境について、前提的な部分から触れていきます。

1.アイテムが使えないことによる影響

1-1.メガ進化が存在しない

メガガルーラメガゲンガーもメガリザードンもいません。
タイプやS種族値が試合中に急に変わるというケースは殆ど考える必要がありません。

1-2.一部の技や特性の有用性が落ちる

はたき落すの威力はあがらないし、トリックも無駄技。
木の実がないので緊張感や収穫が活きるシーンが殆どないです。

1-3.火力強化アイテムがない

鉢巻や眼鏡、珠がないので、爆発力のない環境になります。
これにより、素の耐久が高いポケモンがなかなか突破できないという事態が生まれます。
また、裏返すとアイテムに頼らない火力強化手段のあるポケモン、即ち積み技が強いとも言えます。

1-4.気合の襷がない

これも積み技を強くしている要素。
積んだポケモンの重い一撃を襷で耐えて反撃で落とすという手段がとれません。
逆に、襷によって積みの機会を作るという動きもできない点には注意。

1-5.拘りスカーフがない

S操作技に頼らない限り、純粋に素早さ種族値を信用して動いてよい環境です。

1-6.回復アイテムがない

オボンや食べ残しがないため、回復技以外で体力を戻す手段がありません。
回復させるためにはほほ必ず1ターン消費するとも言い換えることができます。
サイクルを回す際には注意が必要です。
また、状態異常をケアする手段も減っています。
アタッカーが簡単に鬼火や電磁波で機能停止することがあり得ます。

2.カントー限定によるタイプバランス

2-1.悪タイプ不在

無効タイプがないため、エスパー技の一貫性があがります。
エスパータイプポケモンが悪のタイプ一致弱点をつかれる心配もありません。

2-2.ゴーストタイプはゴース系統のみ

これもエスパータイプを強くする要素。
ゲンガー自身も毒タイプによりエスパー技が弱点で、
エスパー2トップのフーディン、スターミーはゲンガーより素早いため1撃で落とされます。

2-3.鋼タイプはコイル系統のみ

耐性の鬼である鋼タイプも実質レアコイルのみです。
ドラゴン技やエスパー技の通りをよくする一方、炎技(炎ポケモン)の採用価値が薄いことにもつながります。

2-4.ドラゴンタイプはミニリュウ系統のみ

ただし、カイリューはトップメタなのでドラゴン対策は切れません。

3.カントー限定による特性や種族値について

3-1.悪戯心、疾風の翼がいない

優先度を特性であげてくるポケモンがいません。
この点でも純粋な種族値勝負になりやすいです。

3-2.天候特性は日照り(キュウコン)のみ

天候に依存するパーティ作りのためには手動発動が必要。
葉緑素やすいすいなどの天候強化ポケモンの駒は揃っていますが、
天候パはそんなに多くはないでしょう。

3-3.尖った種族値が殆どいない

主に第5世代などで目立ったピーキーな性能のポケモンが少なく、せいぜいラッキー程度。
パッとしない種族値バランスのポケモンが多いので、試合展開がやや遅めです。

環境認識(メタ、戦術、構築……)

冒頭のキャラランクにも絡んでくる考察に移ります。

まず、今大会のメタゲームのスタート地点はこのポケモンです。

※バリアーは使えません。

特性マルチスケイルから竜の舞を積んで通りのいいドラゴン技や神速で蹂躙していく。
鋼やフェアリーも少ないし、種族値もトップだし、わかりやすく強いです。

このカイリュー対策としてまず浮かぶのがステルスロックです。
66の定石でもあるこの技は、構築に組み込んで損はないでしょう。
展開役としてはあたりが適任。

ただし、あるに越したことはないものの、
個人的にはステロに固執する必要はないと考えます。
環境上位に岩弱点が少なく、気合の襷もないためです。
よって、ステロ解除のために高速スピンを……みたいな考えは、悪くはないですが環境考察の寄り道に過ぎないという見解です。

ではステロ以外のカイリュー対策を考えます。

例えば、なんかも悪くないです。
物理方面に硬く、特性スキルリンクでマルスケを突破しつつ弱点をつけます。
殻を破るによる全抜き性能も十分です。

しかし、それ以上に対策として強いのが、こいつです。

ドラゴン無効かつ特性天然で相手の能力変化を無視します。
今作は積み技が強力で、カイリューパルシェンの突破力は魅力ですが、
これらに対し積みストッパーとして機能するピクシーは実に頼れる存在。

自身も小さくなるや瞑想、コスモパワーで能力をあげ、
回復手段を挟みつつ、通りの良いムーンフォースやアシストパワーを操ります。
一度仕上がるともう止められず、対策が薄いと軽く全抜きを実現できてしまうスペックを持っています。

ボクの考えでは、真の環境トップはピクシーです。

そこで次の論点は、このピクシーを対策する手段です。

まずは必中技、状態異常、吹き飛ばし(吠える)などの選択肢があるでしょう。

そして、このポケモン

圧倒的特殊耐久と、小さくなるピクシーに必中2倍のダメージを叩き出すのしかかり
カビゴンが相手手持ちに残っている限り、ピクシーは小さくなるを積めません。

また、のしかかりは麻痺の追加効果があるため後続にも一貫しやすく、
ゴーストエスパー相手に追い討ちでサイクルを崩せるので単体としても非常に強いです。
物理方面も最低限の硬さがありサイコショックで簡単に崩されない点で、特殊受けとしてもより採用価値が高いと言えます。

さて、このカビゴンを突破するためには物理格闘高火力をぶつける必要があります。
格闘ポケモンを選ぶ場合は一撃必殺に目を瞑ればがずば抜けてます。
爆裂パンチの混乱追加効果が一貫しやすく、ノーガードで小さくなるピクシーにも最低限の仕事ができるところがその所以です。

そこで、カイリキー他格闘に対する物理受けの駒として強いのがこいつ。

怠けるや特性再生力により、役割を回復しつつ受け回せるのが強みです。
カビゴンと組ませる鉄壁のヤドカビループで相手のサイクルに負担をかけていきます。

このヤドランを突破するための特殊アタッカーとしてあたりが求められ……

とまぁ、ずらずらと書き連ねましたが、このようなメタゲームが行われる環境になります。

改めてまとめると、環境を支配するのはこの4匹。

  1. 強力な積み技で全抜きを狙う600族
  2. 積み技ストッパーかつ自ら積んで要塞となる
  3. ピクシーキラーで特殊受けとしても強力な
  4. カビゴンの苦手な物理アタッカーを受ける

パーティ構築に際してはこれら全てないしは3匹くらいを選んでから、
残りの枠に上記4匹のうちできれば半数には強く出られるメタポケを選ぶのが、構築の基本になると考えてます。

メタポケは文中でアイコン載せた個体以外にあたりも注目株。
格付けCの多くはそのようなポケモンをチョイスしてます。


だいぶ長文になりましたが、以上です。
カントークラシック参加を検討されている方のご参考になれば幸いです。